SILENCEを読んで

 

営業の宝島っす。

遠藤周作の「沈黙」を読みました。

読んだと言っても日本語版は読んだことはなく、今回は英語版の方を読みました。ちなみに昨年(2016年)、マーティン・スコセッシ監督で映画化もされております。

小説の舞台は17世紀、江戸幕府による禁教令が出された頃のお話です。

日本語版は冒頭から難解な日本語のオンパレードで堅すぎてなかなか読みたい気持ちになれなかったのですが、英語版を試しに読んでみると割とスムーズに読み進めることができ、最後まで読めました。宗教的で難解な語句や目にしたことない単語は多く出てきますが、構文的な難しさはそれほどなく、話の筋が予想しやすいので辞書を引くのを面倒くさがらなければ、割と読みやすいと思います。重厚なテーマの文学作品で所々に残忍な描写はありますが、ロードムービー的な要素も多分にあり、予想していたよりも楽しんで読めました。とは言っても、実際に江戸初期に行われていたキリシタン弾圧をテーマにしているので、架空の物語とは言っても何か心に深く感じるものがありました。

ネタバレしてしまうといけないので、あまり内容には触れませんが、タイトルの「沈黙」というのが、当時弾圧された人達の苦しみや悲しみをよく表している暗示的なタイトルとなっています。特にキリスト教がというわけでなく、宗教というものの意味を改めて考えさせられる内容です。

よく昔から言われているように、小説の映画化されたものはガッカリすることが多いですが、この作品も例に漏れず小説の方が良かったです。最初に映画を観る方が楽しめるかもしれませんね。映画版は、小説を割と忠実に再現しようとしているようですが、個人的にはもう少し心理描写や心象風景などを映画ならではの重層的な演出で表現して欲しかったと思います。

図書館で偶然みつけたこの「沈黙」の英語版「SILENCE」。難解な日本の文学作品でも英語版から入ることで、途中で挫折することなく最後まで楽しめるという新しい気づきを得た実りのある邂逅となりました。

 

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